経営合宿
日_時:2018年6月22日(金)~23(土)13:00~17:30
場_所:レクトーレ熱海小嵐
出席者:15名
研 修
<第1部>13時30分~15時00分
【基調講演】
『出版・印刷業の近未来を予測する!~DNPが考える出版業界のこれから、全部教えます』
講師:大日本印刷出版メディア事業部事業企画開発本部ソリューション推進室 宮田 創 氏
若者の本離れが加速し、全国の書店が次々と廃業していく現在の出版業界。
ますます縮小していく業界売り上げ規模に、大手印刷会社DNP様もそのビジネス構造が見直され、これからのコンテンツビジネスをどのように構築していくのか、ビジネス未来予測に伴うDNP様のこれからの戦略等、取り組みをお話いただきました。
多くは企業秘密にあたるため概略のみとなりましたが、大きく様変わりする現在の社会に対応していくためには、情報イノベーション分野やイメージコミュニケーション分野、AIの活用によるソリューション分野等々を強化し、未来社会に対応していくとのことでした。
アマゾンなどの台頭で取次会社の在り方などが問われ、配送業者の不足により、ますます困難になる出版流通についても、DNP様独自の取り組みであるBLM(ブック・ライフサイクル・マネージメント)サービスとして書籍等の売り上げなどを管理調整し、POSデータやマーケティングカルテなどを駆使し、マネージメントしていくとのことでした。
縮小していく出版、印刷ビジネスに変わりうる新しいビジネスとして、出版と別商品とのコラボや、リアルプロモーションの実施、カスタム出版、アニメコラボレーション等々、情報コミュニケーション分野としての新しい取り組みに挑戦しているとのことでした。
ますます多角化していくコンテンツビジネスの、未来像が垣間見えた宮田さんの講演でした。
<第2部>15時00分~17時30分
【ディスカッション】『編プロの生き残り戦略~AI時代の出版・編集はどう変わるか!』
出版不況が長引くなかで、編集プロダクションが現状を打開するためにはどのようにすれば良いのか。今回は、2030年にはほとんどの職業がAIによって失われてゆくといわれている、そのAIと編集のかかわりについて、ディスカッションを行いました。
編集業務もすでに、音声認識によるテキスト制作や自動校正システムにより校正作業がAIにより行われている部分があり、取材やテープ起こしなど、自社の制作に取り入れている会社もありました。それにより、コスト削減につながるという意見もありました。
また、教材関係はすでにデジタル化が進んでおり、国のAIを取り入れた教育構想も進んでおり、その素材制作が今の作業となっているとの意見もありました。
今後、AIの普及によって仕事は軽減されていくのか、それとも仕事は失われていくのか、注視していかなければならないとのことでした。
最後にタカオ・アソシエイツの高雄社長が、自社のPR広告関係の企業出版等についての取り組みを紹介してくださいました。
編プロが存続していくためには、様々なメディアを理解し、ニッチでオンリーワンなビジネスに取り組まなければならないとの事でした。
いろいろな意見があり、今後の編プロの在り方の参考になったと思います。